凸凹マップ!第5回【前編】発達障害体験談〜東京で療育、発達支援の実態〜

シリーズ「凸凹(でこぼこ)マップ!」は、発達障害当事者の人たちの体験談をまとめた連載です。

発達障害は(でこ…得意な部分)と(ぼこ…苦手な部分)の差が大きい障がいと言われています。
詳しくは発達障害とは何か? 〜法律に基づく3つの特徴〜をご覧ください。

こうした発達障害について、まだまだ世の中には認知されていない現状があります。目には見えづらい障害だからこそ、なかなか周囲に辛さを分かってもらえず、苦しい思いをしている当事者の人たちが多く存在しています。

シリーズ「凸凹マップ!」は、そうした人たちの手助けをするために執筆しました。この連載が、発達障害で悩む当事者、保護者、支援者の人たちの、障害を理解するヒントになれば幸いです。

発達障害体験談

保護者ぽぽこさんのプロフィール

ぽぽこさん

  • 女性
  • お子さんがADHD(注意欠陥・多動性障害)当事者
  • 公的機関のほか、複数の民間療育施設を利用中

お子さんのADHDの症状について

ぽぽこさん、宜しくお願いします!
お子さんの発達障害について、ざっくりとお聞かせください。

1歳を過ぎたから「他の子とちょっと違うな」と感じていました。
物怖じせずにあちらこちらに走り出したり、人見知りしないところがありましたね。

ぽぽこさんは発達障害について、元々ご存知だったのですか?

医薬品関連の仕事柄、多少知識はありました。
タレントの栗原類さんが、ご自身の発達障害を公表されましたよね。
メディアでそれ見たときに、子どもの様子に少し似ているな……
もしかしたら、子どもは発達障害なのかも?と考えるようになりました。

自分で動かないと情報は入って来ない

発達障害というものがあることを、知識として持っていたぽぽこさん。

お子さんの様子に違和感を覚えてから、ご自身で積極的に情報収集することにしたそうです。

子どもが3歳になった頃、区の子供家庭支援センターに相談に行きました。
たまたま近所の友人に教えてもらった公共機関です。

子供支援センターとは、どんな施設なのですか?

子育て全般の相談を受け付けている施設です。
発達障害に特化した相談場所ではないのですが、関連各所と連携しているので、発達障害を支援する専門機関を紹介してくれたり、保護者であるわたしの漠然とした不安や悩みを聞いてくれたり、専門的なアドバイスもらったりしていました。つらいときに本当に助けられました。

※東京都では、18歳未満の子どもや子育てのあらゆる相談窓口として、「子供家庭支援センター」を設けています。
発達障害についての情報はネットには無いものもあります。実際に足を運んで情報を得ることは大切です。
詳しくは東京都福祉保健局のサイトをご覧ください。

「IQが高いから様子を見よう」と言われても支援を頼んだ

子供家庭支援センターは包括的な相談窓口なんですね。
相談に行ってみて、いかがでしたか?

臨床心理士さんと面談をして発達検査を受けさせてもらいました。
センターの方には「お子さんのIQは高いし、もう少し様子を見ましょうか?」と言われたのですが、それでも希望して支援をお願いしました。

ぽぽこさんにはお考えがあったんですね。

ずっと側で子どもを見てきて、やはり予感がありました。
早期療育の大切さは見聞きしていましたし、「様子見」という言葉は信じられなかったですね。

心理系、学習系、運動系……さまざまな療育を受ける

ぽぽこさんは子供家庭支援センターの紹介を受け、区の施設で療育支援を受けることにしました。
区の施設では個別にOT(作業療法)を受け、効果を感じたそうです。
しかし、その機会は月に2回。お子さんには足りないと感じたぽぽこさんは、さらに民間施設を追加することを検討するようになります。

色々な施設で療育を受けられるようになったのですね。
今受けている支援はどのようなものがありますか?

子どもは現在就学前の時期で、
今は3つの施設でお世話になっています。

1つ目は公共の子供発達支援センターです。
区の児童発達の情報はすべて集まっている印象です。ホームページには出ていない内容も教えてもらうことができました。

2つ目は民間施設で、学習系の療育施設です。本人が勉強に興味を持ってきたので、楽しんで取り組んでいます。
週に1回通っています。

3つ目は児童精神科クリニックと併設の施設で、心理の個別支援を受けています。
こちらは子供家庭支援センターの紹介で受けることになりました。社会性を身に付けるトレーニングを受けています。
クリニックの診察と合わせて、月に1回お世話になっています。

東京都には発達障害をもつ子どものための支援施設や、療育施設が数多くあるようです。

民間の療育でも非常に安く受けられる

民間の療育施設は、金銭面での負担が大きくありませんか?

2019年10月から3歳〜5歳までの児童発達支援は無料となりました。
それまででも補助金や世帯収入にもよりますが、私の場合はほぼ無料で療育を受けることができました。これは全国的に行われている制度なので、費用面はそんなに気にしなくてもよいと思います。
費用よりも、曜日による空き状況の違いや、親が送迎の時間を作れるかがポイントでした。

未就学の子どもは専門家の支援がほぼ無料になるんですか!?
ここ数年、厚生労働省は児童発達支援に力を入れているんですね……!

月に1回お世話になっている心理の個別支援だけは1回5000円かかってしまいますが、臨床心理士の方に適切な対応を伺うことができるので、保護者の私にも役立っています。

支援はお子さんだけではなく、保護者の方も含めて受けられるのですね!心強いです!

前編まとめ

前編では発達障害当事者のお子さんを持つぽぽこさんから、療育支援について伺っていきました。

年収によって違いはあるものの、未就学児の場合、発達障害の子どもに向けた手厚い支援が(ほぼ無料で)受けられる可能性があるとのことです。詳しくは厚生労働省ホームページをご覧ください。

東京都には総合相談窓口の子供家庭支援センターが各地にあります。発達に不安がある場合、まず子供家庭支援センターに行き、相談をする流れがあるようですね。詳細は東京都福祉保健局のサイトでご確認ください。

後編では、就学後の療育支援について綴ります。

<<後編はこちら>>

最新情報をチェックしよう!