凸凹マップ!第6回【後編】発達障害体験談〜頑張り過ぎず、ゆるゆると〜

シリーズ「凸凹(でこぼこ)マップ!」は、発達障害当事者の人たちの体験談をまとめた連載です。

発達障害は(でこ…得意な部分)と(ぼこ…苦手な部分)の差が大きい障がいと言われています。
詳しくは発達障害とは何か? 〜法律に基づく3つの特徴〜をご覧ください。

こうした発達障害について、まだまだ世の中には認知されていない現状があります。目には見えづらい障害だからこそ、なかなか周囲に辛さを分かってもらえず、苦しい思いをしている当事者の人たちが多く存在しています。

シリーズ「凸凹マップ!」は、そうした人たちの手助けをするために執筆しました。この連載が、発達障害で悩む当事者、保護者、支援者の人たちの、障害を理解するヒントになれば幸いです。

前編のふりかえり

前編はこちら

ロートさん

  • 女性
  • ASD(自閉症スペクトラム)当事者
  • 二次障害で2回うつ病を発症
  • IT系技術職(クローズ就労)

発達障害体験談

ロートさんはIT系の技術職をしていましたよね。
今の仕事について詳しく伺ってもいいですか?

24時間稼働しているシステムの運用保守をやっています。9時~17時半の勤務ですが、作業の都合上休日出勤することもあります。大変ですがやりがいのある仕事です。
クローズ就労(発達障害であることを職場に伏せること)で働いています。

技術職はロートさんに合っているお仕事なんですね!

ありがたいことに、現場では頼りにしてもらっていると思います。
ただ私は頑張りすぎてしまうところがあって、人手がない時に深夜出勤、休日出勤など限界まで引き受けてしまうこともありますが……

インターネットの友達が親身になってくれた

ご実家との関係は就労されてからいかがですか?

結構大変だったんですが、なんとか実家から逃げることができました。
以前からインターネットの友達に家のことについて相談に乗ってもらっていたんですが、皆「逃げた方がいい」と。
それで意を決して両親の海外旅行中に荷物をまとめて出て行ったんです。

おお……環境を変えられたんですね。

追いかけてくるかもと気が気じゃなかったですが、家を出た瞬間両親からの連絡は全く途切れましたね。あれほど執着していたのに、不思議なものです。

「家を出た方がいい」とアドバイスをくれたインターネットの友達とはどういう方達でしょうか?

Twitterで知り合った方達ですね。
家のことはプライベートな内容ですから、ネット越しだと話しやすいんです。
インターネットの友達は一番親身になってくれました。

寄り添ってくれる人達の存在

複雑なご家庭で育ったロートさんですが、身の回りの人達が助けてくれることも多かったそうです。

色んな方が親身になってくれたんですね。

そうですね。
大学で知り合った友人とは今も細々とですが関係が続いていますし、
さっき言ったTwitterの繋がりもあります。
パートナーもいますね。癒されています。

素敵なご関係の方が周りにいらっしゃるのはいいことですね。

何かを自己開示することで、救われる人がいる

特にTwitterの友達にはなんでも話せますね。
自分自身の家庭環境や辛さについてTwitterで発信しているのですが、ここをきっかけに繋がれた方がいます。
「自己開示することで救える人がいる」のかなと感じています。

ロートさん自身も、Twitterの繋がりで環境を変えるきっかけを作ることができましたよね。
発信側と受け手側で、お互いに良い影響があるのかもしれませんね。

顔が見えない間柄だからこそ、安心してなんでも話せる……新しい時代ならではの関わり方ですね。
ロートさんはSNSを柔軟に活用しています。

ここまでありがとうございました!
発達障害当事者の方に向けて、アドバイスをお願いします。

発信活動はおすすめです。
自分の過去や今の状況を自己開示することで、誰かが救われることがあります。
今私が、こうして生きていることそのものが誰かの役に立つんですね。

あとは、頑張りすぎないことですね。
私も限界まで仕事を頑張ってしまうところがあるのですが、
皆もっと適当に、肩の力を抜いてやっていったら良いのかなと思います。

全体のまとめ

第6回はASD(自閉症スペクトラム)当事者でIT系技術職をしているロートさんにお話を伺いました。

今もうつ病と戦い続けるロートさんですが、Twitterの繋がりやパートナーの方が寄り添ってくれる環境があり、お仕事も意欲的に頑張っていらっしゃるそうです。

「孤独な気持ちや救われたい気持ちはありますが、今の状況は悪くない。だから適当に頑張っていこうと思います」と語っていました。

SNSの活用法についても参考になる箇所が多かったですね。

ロートさん、貴重な体験談をありがとうございました。

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